患者様
60代 男性 事務職
症状
・下痢と便秘を交互に繰り返す。ただ下痢になる日が多く、便秘になるときもコロコロな便が出るといったことが多い。
・出勤日に下痢になることが多い。
・体全体の倦怠感があり、朝起きたときにだるさを感じる。
・時折、強い不安に襲われることもある。
検査結果
・頭蓋触診にて本来の動きよりも小さく、動きが悪い状態。(特に頭頂骨)
・横隔膜の動きが悪く、呼吸が浅い。
・頚部後屈での可動域制限
・体幹後屈での可動域制限。(胸椎周辺での緊張があり、胸椎が動かない)
・回盲部に圧痛があり、すい臓および肝臓での触診にて重さが感じられる。
治療内容と経過
■1回目
頭蓋骨(頭頂骨、蝶形骨中心)
後頭部の筋肉の緊張をゆるめる。
横隔膜の調整
すい臓 小腸 胆のうの調整
消化機能の回復が必要のため、2カ月程度は時間はかかると伝える。
また小麦系などの食品は控えるようにと伝える。
・
■2回目
症状残存。1回目と同じ施術。
・
■3回目
やや顔色が良くなってきている。内臓の重さ、可動域もやや改善がみられる。
・
■5回目
まだ軟便ぎみの時があるものの、便がだんだんと固まってきたとのこと。
ご本人も回復を実感されるようになっており、朝が楽とのこと。
副腎の施術、全体の血流を良くするために下肢の施術も入れる。
・
■8回目
便がまとまる日のほうが多い。再度、腹式呼吸などしてしっかりと呼吸をするようにと伝える。
副腎 腎臓での施術中心。
・
■11回目
便が安定する。倦怠感も消失している状態。ご本人様も元気で出勤できていることに喜びを感じている状態。
考察
過敏性腸症候群にて高い割合にて、消化自体がうまくできないというパターンが多いです。
そのため、消化に負担がかかるような食品(パンやお菓子などの小麦系の食品。乳製品など)を控えるように伝え、消化器系にて消化液がきちんと出るようにしていくことが重要です。
・
体質的に消化液が出にくい方もいらっしゃりますが、そのような方でもすい臓などを根気強くアプローチすることで消化能力が向上し、過敏性腸症候群での消化不良での便秘や下痢の改善につながっていきます。
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